2011/05/11

のだめカンタービレ(総括:TV/TVSP/映画)

TVシリーズ
★★★★☆

いや、ホントにスゲぇ面白い!
ひょんなキッカケで観る事になって、もう気になって、イッキに観たい!って・・・・・(笑

学生の管弦楽をモチーフにしたドラマ(映画)無いのかな・・・とズッと思ってた(アルにはアルんだけども)
で、コイツが放送された時に「おっ!!!」って思ったんだけども、何故か(理由は後述)オンタイムでは一話も観てなかったんですよね(汗;

繰り返すが「めっちゃ面白かった!」
極端な性格付けやオーバーアクション、VFX演出は原作の[まんが]テイストを取り込む為の必須演出だし、また、ソレが巧い!!!!

演者への演奏テクニックの指導もしっかりしてる、、、んだと思う。
主観的な感想でしかないが、TVドラマでここまで凝って入れ込んでいる作りは珍しいんじゃないかな?
フジ系では[踊る・・]とか[海猿]とかが 通常ドラマとは一線を画した作り込みをしていたりする、まぁ、お金もかかるんだろうけど、、、映画化を見込んでだろうけど、、、、
で、ちゃんと面白くなるから素直に【スゴイ】と思う。

大流行した(過去形。。。)から今更ではあるが、オススメだ!
普段あまりドラマ観ないオレが言うんだから間違いない(言いきったね・・・)

★5つの満点あげたいんだけど・・・・減点理由は後述。



TVSP 新春スペシャル in ヨーロッパ
★★★★☆

[映画公開前の宣伝スピンオフ]だろっ?
映画の海外ロケで宣伝用のTVSP撮るって商魂たくましいねぇ・・・
と 思って鑑賞したんだが、コレまた面白い!

SPだからなのか?新キャラ出て来たけど 正直要らねぇし・・・(汗;
TVシリーズの続き!って事でもあるし、時間枠の限られたSPなので展開は早足だし、TVシリーズにあったお遊びもテンコモリ!とは行かない(つっても普通のドラマよりは多い、ってそこがウリだし・・・) シリアスモードに入っているがキッチリと創り込まれている。

う~~~ん!
脚本家さんがスバラシイんだろうね!
画作りも相まって 映画を観ているかのようだ。

これまた★は4つ!減点理由はTVシリーズと同じなんだけど、やっぱり後述。


映画 最終楽章 前編/後編
★★★☆☆

映画は前後編まとめての評価。
先に★評価についてだけど、TVに比べ★一つ減点の3つ!
正直TVSPの[inヨーロッパ]を映画にした方がヨカッタんじゃないか?と思ってしまう。
前後編に分ける程には内容が詰まってない感じ(汗;
ま、でも、クライマックス・・・なんでそ?
千秋とのだめ がクッつくってトコで・・・ね・・・
描いた物語の物量と書けるコメントの分量が比例してる感じ(TV~映画)

画はキレイだし、音楽もイイ(クラッシックね)
千秋とのだめの関係も・・・・・、前後編の区切りも巧い事切ってあるし、脚本/演出 共に上手いと思う・・・ケド、やっぱり正直な感想としては「へっ、コレで おわり?」って感じだった。

TVシリーズを観ていなかったら★はもう一つ減ったカモ(逃っ=3



総括

★★★★☆

実は管楽器 演ってたし、棒振り(指揮者)経験もあるんで、この手の音楽演奏モチーフのドラマってストリーとかよりも演者の振りが気になってしょうがないんですよ、総じて日本のヤツ(映画も含めて)はダメなんで・・・だからオンタイムで無意識に敬遠してた ってのもあるかもしれない。

今迄の大概の楽器演奏モノでは「オマエ吹いてねぇだろっ!」「弾いてねぇだろっ!」とか「その口(の形)で 音 出るわけねぇじゃん!」「そんなポーズでそんなイイ音 出るわけねぇじゃん!」
ってツッコミまくりで全然面白くなかったんだよね。

でもね、このシリーズは演奏者の演技がスバラシイ!
カット割りとかも上手だし、役者さんは ちゃんと演技指導、、、っつぅか 楽器の実技指導を受けたんだろうね。
吹いてない/弾いてないのはワカルんだけれども、ポーズとしてちゃんと演奏者になっている、上手い演奏、イイ音が出ている様なポーズにちゃんとなっているんですよ。
演者は演じてるんじゃなくてちゃんと演奏してるんですよ!画面の中では!!!!!

ココって演出の想い入れがちゃんとしてるってコトですよね。
TVドラマでここまでヤるって、ブッチャケお金も時間もかかると思うんですよ。

ソコがある程度シッカリできてるからメッチャ面白かった!
ディティールの創り込みってセットだろかロケだけじゃないんですよね、ましてや楽器経験者としてはポーズだけで誤魔化せない、、ってのは知ってるから「ほぉ、結構練習したんじゃない」なんて上から目線に見ちゃったりもするんだけど、土台がシッカリしてるから物語に入り込めるんだよね!
TVシリーズではバストアップショットが(殆ど)無く、モーションカットから手のアップ!みたいな繋ぎで上手に誤魔化していた(でも上手に誤魔化していた)が 映画版になると全景(全身)ショットやバストアップショットもあり、観てるコッチが一瞬ヒヤっとしたが、役者さん(モチロン バックショットとかはモノホンの奏者が演じてるんだろうけど、正面ショットもTVより多かった、もしかしてCG?)はスゴク上手に演奏していた!上手に演奏してる風に見えた!本当に演奏してる様に見えた、、、、そこまで言うと嘘になるが・・・、いや、演奏はしてるんだと思う、でもそのナマの演奏が上手いかどうかは・・・・(汗;

BGMの選曲もスバラシイ!wikiでリストを確認したけど スゲェ上手い選曲だと感じた。
どちらかというとポピュラーな曲寄りなんだけど、スタンダードをゴリ押しするのではなく、普段クラッシックを聴かない人を上手く惹きつける曲が選曲されている。
交響曲なんかは元々曲/構成にストーリーがあるものだし(いや、交響曲に限定する訳でもないんだが、わかり易く云えばだよ)、オペラなんかは乱暴に言えば演劇のサントラなのよ!だからBGMと云うよりちゃんと物語のサントラに成り得るんだよね!
打ち込みよりもオケ音が好きなオイラにはもうタマランですよ!

兎に角 音楽が、音楽に対する姿勢がスバラシかった。
正直[人間ドラマ]の部位はどうでもイイ(と言ったら言い過ぎカモしれないが)と思えるほどヨカッタ!


さぁ、今までの音楽モノとの比較から云っても 文句無しの満点作品であろうこの作品が★1つ減点された理由は・・・

竹中直人クドイっ!!!!

、、、ではなく(笑

千秋君!棒振り下手クソっ!!!

コレに尽きる。

この物語 題名に「のだめ」って入ってるけど、どちらかと言えば千秋クンの成長物語なんですよ!
エリートの筈の千秋クンのあの指揮ぶり・・・・・
ミルヒー(シュトレーゼマン@竹中)もそうなんだけど

棒振り下手クソっ!!!

2度も云ってしまった(汗;

ウチでも棒振り(指揮者)の話になると 嫁さんが「指揮者って要らなくね?」と平然と言ってのけるっ!!!!
実際ドラマ中でも“演奏者が指揮者を見ていない”って描写があったりもした、、、ケドね、違うんですよ!
指揮者が居なくても【合奏】は出来るけども【演奏】には ならないんですよ!!!!!

誰が何と言おうとオケを率いるのは指揮者なんですよ!
演奏を創るのは指揮者なんですよ!
クラッシックコンサートやCDとかでも オケよりも指揮者の名前の方が先に来るでそっ!
そぉゆぅ事なんですよ!!!!!

千秋の(最初の?継続中だとは思うんだが)師匠のヴィエラ先生は実際に指揮者だ!
物語の初めに先生の棒振りシーンがある、うん、指揮者だ!
で、物語を見進めていくと 楽器演奏者の“演技”の素晴らしさに舌を巻く!!!!
なのに、なのにだよ!
主役の千秋クン、、、なんだよ、その棒、、、、、
アレでは楽団はツいて来ませんよ、いや、付いて行けませんです。。。。。

TVSPでは正に[指揮者コンクール]なんてシチュエーションなのに、、、、アリ・キリの石井さんのジャンピング指揮の方がナンボかマシですよ!アレの方が付いて行ける!!!
どうしてもココが引っ掛かりっ放しだった。
映画の後編になってやっと“っぽく”なってきた、、、(もう諦めて観る方の感覚が麻痺したのか?)

これだけ音楽に拘って素晴らしい出来の作品なのに、何故こんなのでOKしちゃったのか?
別に玉木宏が悪いとは言わないよ、ちゃんと演技指導も受けたんだろうし、振りもテンポ狂っちゃってるとかそこまで悪い訳ではないし・・・・

他にも減点ポイントはいくらでもあったんだけど
吉瀬美智子(この人大好きなんだけど)(漫画的演出だとしても)演技 下手・・・とか
ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」演奏しねぇじゃん!とか・・・・
瑛太、もう少し、もう少し(他の演者と比べてだよ)頑張ろうよ!とか・・・・
千秋クンの低音ボイスでボソボソとナレーションされても聞き取れねぇよっ とか・・・

その辺は帳消しで満点あげてもイイ些細なポイントだったのに、肝心の主役の演技(っつぅか指揮っぷり)がアレではどうしても満点あげられないじゃん・・・・

師匠のシュトレーゼマンもキャラ的に竹中直人もって来るのは許すけど、、、、ある意味キーマンじゃん!
本師匠のヴィエラ先生にせっかくモノホン持って来たのに・・・・・
至極残念です。
月9の主人公だからイケメンを配するのも当然でしょう、決して玉木宏が悪いとは言わないですよ、でもね、カツラ被ったエセ外国人を配したり、昔の東宝ゴジラ映画の様に日本語喋る外人を配置したり、韓流ドラマの様にまるで合っていないアフレコしたり、、、このドラマの演出としてアリ!使える手法を駆使すればもう少しナントカなったんではないか・・・と、、、、、
ハッキリ云ってミスキャスト!
クドイけど決して玉木宏が悪いとは言わないですよ、でもね、でもね、、、、、、、

ストーリーは千秋クンの成長だったのに、“動く画”としての千秋クンのテクニックが最後までストーリーに合致していなかったのが非情ぉ~~~~にイタいです。

この作品でクラッシックに縁の無い人もクラシックを聴くようになったと聞く、、、、
あまりクラシックを知らない人は千秋クンの指揮を見てどう思ったんだろう????

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