2010/01/12

ゲド戦記を観た

劇場では観ない!と宣言していましたが、ようやくDVDにて鑑賞しました。
世間的には厳しい評が多いですが、ナカナカどうして!!!

厳しい評が多いので期待感ゼロで鑑賞したのがヨカッタのか?ワルカッタのか?
うぴー的な評価としては
「悪くはないんでないかい?そんなに、いや、結構ヨイではないか・・・・意外とね・・・」
と言ったトコロだろうか?



ゴロー(だっけ?)監督さん、映画の演出手法は勉強しているみたいだ、なので演出自体にはソツが無い、と言うか型破りなところも無い、初監督作品だからであろう、偉大な父のプレッシャーもあろう!ネームバリュー無しで出てきたら只の凡作であるこの作品、前述の通り悪くは無い、ネームバリューだけで撮る異業種監督や、一発狙いの奇策にありがちな独りよがりではなくちゃんと映画として納まってはいるのだが、やはり決定的な【実績】と【自信】が無いのでだろうか?≪説明≫が多い!
あまり起伏の激しさの無い展開の中で台詞による≪説明≫が多いので人によってはダルダルに感じるのであろうし、実際そんな評も多い。

酷評の中でも評判のイイのは「テルーの唄」
うぴーの場合、コレはコレでこんなに評判がいいのが?マーク!
“悪い”と言うのではなく「そんなにイイのかぁ?」と言う感じ・・・

日本人は映画の演出手法の中で「挿入歌」の扱い方が下手だと思う。
特にアニメになると顕著だと思う・・・
洋画にまで勝手に(日本版)テーマソングなんぞを付けてしまう・・・つまりタイアップ企画と言うヤツであるから演出ではなく商業的に入れなければならない(と思ってイヤイヤ入れてると監督さんは思っていると頑なに信じるが)

そんな中でこの「テルーの唄」だ!
歌詞や曲が悪いと言うのではない・・・・・
只・・・・ゴロー君・・・勉強したんだろうケド、邦画の悪習をそのまま踏襲しちゃったんだろう・・・つうぅかコレが普通だとおもっちゃってるんだろう・・・・・
BGMとして流れるのではないこの「テルーの唄」歌詞も状況的にはベストマッチなのだが、演出的には唐突過ぎるのだ・・・・
展開としては巧く流したつもりだろうし「何が唐突なの?」と思うだろう・・・・
が、コノ演出を素直に受け止めろ!と言うのであれば「ミュージカル」になってしまう!流してもいい些細な事を「言葉(台詞)」で説明している監督は、ココで“テルーが唄を歌う”という状況の説明を何もしていない!だから唐突なのだ!「テルーの唄」を絶賛している人は雰囲気に騙されている、結果・・・正解なのかもしれないが、映画自体の評はイマイチなのに「テルーの唄」ばかりクローズアップされる!という事はやはり映画自体にシーンが溶け込んでいない証拠である!
人見知りのテルーが、一人の時や動物(牛だっけ)の世話の時に優しい面持ちで歌を口ずさんでいる・・・なんて描写がアノ唄の前にあれば、このシーンも唐突ではなくなるのに・・・どうよ?

そして、やはり、難癖をつけたくなる・・・声優陣・・・

クモ:田中裕子、飛び抜けてヨイ!ヨイ!ヨイ!
ハイタカ:菅原文太、も及第点!画的なモノと声との年齢相違がチト・・
何だ、褒めてるじゃん・・・
いや、これ以外がダメだ・・・・・・
テナー:風吹ジュン、可もなく不可もなく、声の抜けがイマイチだ
アレン:岡田准一、ド下手クソ!とまでは言わないが決して巧くはない・・・
テルー:手嶌葵、彼女の素性は知らない、かの「テルーの唄」も、それ自体は悪いとも思わないが声優としてどうだろう?うぴー的には役の重要度からいってもこの映画のなかで一番のNG要素である。

褒める人もいれば貶す人もいる・・・このバランスが悪いのが一番イタイ!いや、下の方で揃えるなんてのはもっての他ですけど・・・・
最近のアニメは(全部ではないが)どうして専業の声優さんで揃えないんだろうか?ハリウッドもその気があるし、流行なのか商業的戦略なのか???

まぁまぁ、新人監督のデビュー作品としては充分及第点ではなかろうか?その辺のポッと出の素人よりは演出力があるし(並だが)バックのジブリスタジオのクヲリティーもある!偉大な父の影は大きいしプレッシャーだろうが、そのネームバリューや置かれたポジションが「恵まれている」事も事実である!

アレンが“父”一撃を喰らわしながらも結局は越えられない壁に苦悩し結論も出せないまま導筋/着地点があやふやになってしまった・・・(父刺殺の罪悪感との戦いは、一見、受容れる事で解決したかのようにも解釈できるが、明確な提示は無く、最後のクライマックスに雪崩れ込み、あやふやのままだ、きっとアノ良心の呵責の亡霊?はまだ現れるに違いない)

監督自身、今回の作品と同じ流れの中にある・・・・・・・

次回作に期待!!!!

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