あの「呪怨」の清水崇監督である。
イヤでも期待してしまう。
何故?な《優香》も意外と評判はイイようなのでやはり期待してしまう。
他の映画評サイトでは判断に困っているオーナーさんもいれば「怖い」と絶賛しているサイトもある、一様に《優香》の演技には合格点が与えられ、判断に窮している方も脚本や演出はイイという意見が大方である・・・・
が、そうか?
うぴーは怖くなかったし、(脚)本はダメダメだと思うゾ。
《優香》の演技には合格点をあげるが、褒める程ではない。
演出自体はどうなの?シーン毎の演出は安心していられるが全体を通すと本のアラを収束しきれていない(っつぅうか本の時点でダメだ)。
「題名」から察するとおり【輪廻】生れ変り、リ・インカーネーションであるのである程度の展開は読めてしまう、ソコに斬新なアイディアがあったとは思えないし、逆にコノ手のストーリーに新機軸を盛り込もうと足掻いた様子が伺える(脚本上の)演出が整合性を欠いている、劇中劇や時空の入れ替え手法は新しい手法ではないし、殆どの観客が騙された(のか?)ドンデン返しもうぴーは読めてしまっていた・・・・・
“あざとい”のだ“あざと過ぎる”のだ。
一見斬新に見えるかもしれないストーリーも演出も“古典的”と揶揄されかねない定石通りの展開なのだ。
だったら定石通り作ればいいのに“あざとい”展開を導く為に《整合性》を犠牲にしてしまっている、ホラーなんだから“怖がらせればイイじゃん”なのだろうか?
実際ソレほど「怖くもない」のだ・・・・
ビックリするシーンはあるが「呪怨」の時の様な“怖さ”は伝わって来ない・・・・・
『劇中劇』の演出は“諸刃の刃”だ、ミスディレクションや謎が謎を呼び観客を惹きつける効果もあるが、ヘタをすると観客を置いてけぼりにしかねない、要は感情移入するキャラクターが座標的(時間軸や空間)に混乱するので感情移入しづらい、普通は第三者的視点を残すものだがこの作品にはソレが無い、更に「輪廻転生」モノなのでそのキャラクター自体にキャラクターが複数混在し、ミスディレクションもあざとい・・・・・
このミスディレクション(最後のドンデンに向けて観客をキモから逸らす手法)もうぴーにはあざとすぎて誘導されなかった・・・
↓↓↓ここからネタバレ↓↓↓
《優香》演じる主人公はモロモロあってとある少女の生き返りだと思う訳ですよ、演出もそぉゆう誘導を仕掛ける訳ですよ、でもね、この作品では生き返る人に人数制限がある(35人だったかな?)若干1名生き返り元の人物を特定してる人が居るんだけれども、コレは脇役なのでミスディレクションの導入、で、他の登場人物で生き返り元を特定してる(っぽい)のが《優香》だけ!でも“っぽい”だけ←ココ重要!
っぽい演出してるだけで冷静に観ると根拠が無い、ある様に見える演出になってない!ただ《優香》が思い込んでいるだけ!
過剰なほどの刷り込みが一人に収束している、でも冷静に観なくても根拠が薄すぎる・・・で、サブキャラの《香里奈》はサブストーリーで重要っぽいけど謎のまま進行・・・どうにも宙ぶらりんのままの展開。
主要的に描かれている登場人物は、
過去パート:殺人犯の教授と最後に殺される娘
現代パート:《優香》《香里奈》《椎名 桔平》
現代パートで《椎名 桔平》がカギを握ってそうですが、彼は《優香》とお揃で登場します、で、どう観ても《優香》重視、サブストーリーで《香里奈》が暗躍しています、《香里奈》が重要でないと、なると展開/演出が破錠してしまうので主要人物を二人に絞ると《優香》《香里奈》です。
コレを過去パートと照らし合わせます、演出上
最後に殺される娘=《優香》と流れているので必然的に
殺人犯の教授=《香里奈》となります。
が、最後に殺される娘=《優香》の根拠が薄い、個人感情の状況証拠の積み重ねのみで主人公&観客を誘導します、そして、この誘導は物語の冒頭から終始一貫して説明されます・・・・・くどい程に・・・・
前述の通り《香里奈》の因果関係は一切説明がありません・・・が、こってりと謎を引き摺ったまま進行します。
途中どうでもいい(訳でもないが)少女のお兄ちゃんのシーンが入ります、展開の説明的な役割もあるのですが“その他大勢”よりは比重が若干重いようです・・・・となると、少女のお兄ちゃん=《椎名 桔平》になります。《椎名 桔平》の演出がある意味、謎を引き摺っていますが《優香》《香里奈》の演出トーンとはカラーが違うのでやっぱり主要キャラではないようです。
最後に殺される娘=《優香》のくどい程の誘導説明は確信を得るより返って疑わしい。
殺人犯の教授=《香里奈》は一切説明がないので消去法で当てはめただけ、《香里奈》=?のままでもいい。「過去パートの人物との関わりは無い」でもいいのだけれども、それではよっぽどのドンデン返しが無いと納得出来ない・・・まさか“横溝正史”ばりの最後に客も知らない新事実発表!なんて手法は使うまい?となると“説明できない理由”がある筈、言い方を変えると《香里奈》の謎はどこかで必ず説明される筈、そしてそれが決定的なモノになる・・・・・
そうこうしている内にトンテモナイ事が起きます。
状況証拠だけで押し通してきた、最後に殺される娘=《優香》の元に物的証拠が現れます【8ミリカメラ(フィルム)】です。
実はコレ過去パートで殺人犯の教授の持ち物です!!!!!!
天邪鬼なうぴーはココで!と来てしまうんですよ・・・・・
殺人犯の教授=《優香》???
実際は「?」マークなんか付かずにスンナリと・・・
その後も、最後に殺される娘=《優香》の状況説明が続きます・・・
最後に殺される娘=《優香》
殺人犯の教授 =《香里奈》
が
最後に殺される娘=《香里奈》
殺人犯の教授 =《優香》
となるとコレは面白い展開ですね!ミスディレクションによって誘導されてきた観客はこの大ドンデン返しにビックリ!って感じでしょうか?
最後に殺される娘=《優香》
の状況証拠は
殺人犯の教授=《優香》
に置き換えても何の問題も起こりません!そぉゆう曖昧な説明しかされてナイのでココまで“薄い”と感じていたのです・・・・・・
あぁ、オチが読めてしまった・・・・・・・・
まぁ、まぁ、オチが読めてしまったとしても「謎」が「不思議」が残っています。
うぴーの疑問をどれだけ説明してくれるのか?!
・・・・・
オチはマサに
最後に殺される娘=《香里奈》
殺人犯の教授 =《優香》
でした・・・仰々しい演出と共に・・・・・
大ドンデンです!!
まだ、話は続きます、そう!数々の疑問に説明をしなければなりません!
・・・・・・
そしてうぴーの疑問は何も説明されずに終わってしまいました。
一見、全ての謎に説明がなされたように見えます・・・が、チグハグ、バラバラ、支離滅裂・・・
問題は
少女のお兄ちゃん=《椎名 桔平》です。(コレも読み通り)
ココに過去との『接点』を作ってしまった為に逆に全ての『接点』が繋がらなくなってしまっています“関係者の関係者”みたいにワンクッション置いておけば「異常な執着心」にも説明つくし『接点の剥離』も起きなかったのに・・・・
説明不可能な時空の入れ替え!
“説明不可能”と言っている(のはオレだけだが、どう考えても無理っぽい)くらいだから説明は不要!だが、辻褄は合わせないとねぇ・・・
少女のお兄ちゃん=《椎名 桔平》さえ無ければ“説明不能部分”を超常現象!とスッ飛ばせばギリギリ整合性が保てたんですよ、世界観的には・・・
目先の状況説明、その場しのぎのカキワリ説明で全てを繋げようとしたのがイケナイ・・・
そりゃ伏線の説明はしないといけないでしょう、でもね、行き当たりばったりなんだよねぇ・・・
終わってみれば“斬新な”モノは無く、どこかで見たような展開と演出、オチが読めたけど未消化・・・・・
相対的に(映画の出来/バラドルキャラ?の)《優香》演技巧いじゃん!となる訳だ。
無理クリな説明は一見上手にまとまったかのようにも見えるし、ラスト近くのドンデンも7~8割は騙されたのだろう(多く見込み過ぎかな?オチが読めた人も多いと思うんだけど“読めた”と言う評がない)
長々と書いたが評価としては★1つの出来・・・
《優香》の演技も巧いワケでもない・・・・・
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