2010/01/12

キサラギ

★★★★☆
いやぁ、実に面白い!邦画で★4つなんてうぴー的には満点と同等である!(じゃぁ、満点にしろよ・・・)
うぴーの映画評ではよく“(脚)本”と言う言葉が出てくる、で、この作品は“本”がいいんですね!ある意味【完璧】です。

「密室劇」って言うんですか?「ワン・シチュエーション・ミステリー?」と言うんですか?
限りなく「舞台/演劇」ですね、大分前に観た「サマー・タイムマシン・ブルース」は舞台劇を映画化した作品でしたが、コレは映画オリジナルらしい・・・

二転三転四転五転六転七転八倒の展開は素直に面白い!
し、気が付かないうちに膨大な伏線が張り巡らされて、ソレ等を丁寧にもれなく拾い集めていく創りには舌を巻く!



数多の映画評ではラスト付近の評判が良くないが、ソコも計算され尽くした“本”だと思う。
更に巷の映画評では《12人の優しい日本人》が比較対象として名が挙がっている、少し気になったがコレは【三谷幸喜】の脚本であり、元が舞台モノである。【三谷幸喜】の“押し付けの笑い”にイマイチ拒否反応が出るうぴーとしては・・・・


この作品、少しでもネタバレをしてしまうと面白さが半減してしまうので何も書かないが、★がひとつ減点してしまった要因を下に書こう、物語のネタバレは書かないが、それでも隠しておくので鑑賞後に見てね。

それは出演者への苦言・・・
夫々のキャラは巧い事配置されていて、ソノ演技にも及第点は与えられると思うのだが・・・

▼小栗旬
彼の出ているドラマや映画はひとつも観た事が無い・・・・
流行のイケメンタレント(俳優ではない)くらいの認識しかなかった・・・・
この映画の評で“演技派”だとの評判がいいが、さりとて特記するほどのモノは見出せなかった。
この作品に関しては決して悪くはないのだが・・・

▼ユースケ・サンタマリア
やっぱり、コイツは演技が下手である・・・っつぅか、シリアス路線ではキャラが立たない、劇中のハンドルネーム絡みのキャスティングである事は間違いない!ソレ自体凝った創りのつもりかもしれないが、やはりこのキャラはベテランを起用すべきだったのではないだろうか・・・
★ひとつの減点の要因は彼のキャスティングである!!

▼小出恵介
彼に関しては難しい・・・・
脚本上必要なキャラではあるが、そのキャラ設定上、アノ様な演技プランなのも頷けるので一概に責める事は出来ない・・・脚本上も演技上もイマイチ落としきれなかったキャラではなかろうか?
唯一、気になった点はあの時点でのヘアスタイル。
舞台でもTVドラマでもなく《映画》なのだから、ココは“ヅラ”ではなく本当に■って欲しかったトコロ・・・

▼塚地武雅
ヤケに評判がヨさ気な塚チャンではある。
悪い訳ではないが特別“巧い”とも思わない・・・・
が、彼には既に確固としたキャラが出来上がってしまっている、それもイイ方向で。
そのキャラを巧く起用したキャスティングであると思う。
この映画の張り巡らされた伏線には[セリフ]や[小道具]だけでなく[役者の演技]にも垣間見られる、彼の演じるキャラの仕草(演技)にも彼のキャラに合ったモノである為、演技力云々が露呈しにくいのも彼にはプラスであろう。

▼香川照之
もう、コレはスバラシイの一言です。
さり気ない仕草や動き、一見オーバーアクトな動きは脚本/演出の所為で、ソレ自体の意味まで呑み込んだ演技であると思われる。実はイチバンの主要キャラに彼をキャスティングしたのは正解だろう!

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